日本リスクの拡大

日本リスクの拡大

◆漠然とした不安

日本人は誰しも漠然とした不安を感じています。その不安の内容は何でしょうか?

  • 1.人口減少(2050年に8000万人台)
  • 2.少子高齢化(2030年に40%以上が高齢者)
  • 3.人類歴史上最大の財政赤字(2016年に1200兆円突破)
  • 4.巨大地震の発生(首都圏直下、南海トラフ)
  • 5.原発リスク(福島廃炉まで何年かかるか分からない)
  • 6.周辺国との紛争(北朝鮮の核ミサイルなど)
  • 7.年金制度の崩壊(受給年齢の引き上げと金額の減少)
  • 8.医療介護の破綻(老々介護の悲劇)など

沢山ありすぎて考えようとしなくても、毎日のようにニュースが流れてきます。

◆預金封鎖

アマゾンで「預金封鎖」というキーワードで検索してみると45冊もの書籍が出版されています。これらは著名な経済学者やコンサルタント等が著者ですが、 2025年±3年に日本は財政破綻して「預金封鎖」になるとしています。最近では2018年70%破綻説(2017年3月出版)まで出版されました。

ここまで来ると財政破綻は遅ければ遅いほど被害が大きくなると言えます。政府が隠した真実が大きいほど、国民のツケが大きくなるからです。 破綻自体は早く行うことにより公務員の削減や公共投資停止、年金医療介護費用の削減などでいずれは日本再生すると思います。政府の破綻は民間の破綻ではありませんから、 復興のために我慢する数年が必要になります。

しかし破綻したときの年齢が40歳以上の方は、相当な打撃が予想されます。まず預金封鎖によってお金をおろすことが制限されます。 その後年金医療介護の支払い停止になるでしょう。 両親は75歳以上と考えられますから年金がストップして、医療費が上がり、介護を受けられないとしたら仕事を続けることは困難になります。 また、子供が大学生の場合も多いと考えられますので、学費が払えず中退者が続出するかもしれません。内需型の企業は倒産の確率が高いので、再就職も難しいでしょう。 短期的に失業率は30%を超えるとの見通しもあります。65歳以上の方は年金支払いがストップすることにより、生活できず自殺者が多数出ることも予想されます。 ロシア・ギリシャ等の財政破たんでは実際に起こりました。皆さんが銀行に預金していると思っているお金は、すべて政府が使ってしまっているのです。 したがって銀行にはお金がありません。そのため日銀は円を大量に印刷して国債と引き換えているのです。このお金はあくまで借金ですからいずれは破綻します。 早く破たんしたほうが若い世代のためにもいいことだと思います。では40歳代以上の人はどうすればよいのでしょうか?

円資産が世界一危険な状態だとしたら、海外資産を持つことが解決策になります。その方法は、外国投資信託、海外預金、海外不動産に集約されます。 外国投資信託は配当無やゼロになるリスクがあります。海外預金は単利金利しか見込めず、投資先の銀行が倒産した場合は回収できません。 その点海外不動産は100%所有権で購入できるだけでなく、長期の複利投資と言えるでしょう。 現在世界には長期複利投資でリーマンショックなどでも資産が0にならないのは、海外不動産だけと考えられます。 もしもデベロッパーが倒産しても、売買契約書や所有権証明書がありますので影響はありません。

日本が財政破綻した場合は超円安になります。海外資産は円ドルと連動していれば、その分資産が増えることになります。 日本に戻した場合はどのくらいインフレになっているかによって相対的にどのくらい増えるかはわかりませんが、何もしないでおくと円資産は半分以下になることが予想されます。

また銀行の倒産やデノミ新札券の発行など円資産がなくなる方法はいくらでもあります。戦後日本が行ったように兌換紙幣の発行もありうるでしょう。 海外に不動産を持っている場合はどうでしょうか?日本が破綻しても賃貸人がいれば、毎月家賃が入ってきます。国内不動産の場合は国民がお金を持っていないので、家賃を払うことが出来ません。 海外不動産を売却した場合は、現地の人に売却できるので、キャピタルゲインが見込めるでしょう。

このように日本国内不動産や国内預金だけで資産を持っている場合は、壊滅的な打撃を受けると考えられます。今すぐシートベルトを締めて行動に移りましょう! まずは海外不動産を購入する前に勉強を始める必要があります。

私がお勧めする本

富裕層と税務署の実態を描く「タックスヘイブン」「プライベートバンカー」「税金亡命」の3冊。

この3冊は入門編で、サクサク読めて面白い内容です。 次に預金封鎖関連「預金封鎖、財産税、そして10倍のインフレ!!」、「預金封鎖に備えよ マイナス金利の先にある危機」、「国家は破綻する、日本は例外にはならない!」「預金封鎖」です。

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こちらは内容的に少し重いので時間がかかると思います。 そして財政破綻予告の数字を用いて証明した「財政破綻からAI産業革命へ」はさらに重たいですが、これ程理路整然とまとめた本はありません。 しかも財政破綻後の日本の取るべき方向性まで詳しく書かれています。是非移動時間等を使ってお読みください。

気分転換には、漫画で分かりやすく解説した「日本の老後が崩壊する日」や「国民を貧困にする重税国家日本」「闇の支配者最後の日々」などを読みながら頭をすっきりするのもいいでしょう。

そして最後にお読みいただきたいのが、私の著書「ベトナム不動産投資」なのです。何故ベトナム不動産を購入するのかを分かりやすく解説いたしました。

◆生産年齢人口の減少

財政破綻の時期が遅くなり、労働生産年齢人口が減少してからの場合は復興に相当の時間がかかります。現役世代が引退しているので、技術力や営業力が相当落ちていると考えられます。 復興には輸出型の産業とAI等のハイテク技術が欠かせません。高いレベルの技術力が求められます。しかし日本はアメリカのIT企業と違い移民を受け入れません。 ビザの取得が難しいため優秀な人材がアメリカやイギリス、ドイツに流れていきます。語学力に劣る日本人は技術力が無ければ世界で戦うことが出来ません。

少子高齢化で移民の受け入れをしないということは、グローバル化した世界経済と戦うことは難しいでしょう。どの国でも経済の礎となるのは「人」です。例えば、21世紀は「アジアの世紀」と 呼ばれることも多く、どの国も共通して言えるのは、人口の増加と共に経済が拡大し、個人所得・消費は増加。高い経済成長に伴い拡大する需要や、先進国と比べて依然低コストで豊富な労働力を 取り込もうと、日本の高度経済成長時代の光景と重なるアジア新興国に、海外からの投資が流入する構図が出来ています。

日本の人口の約 1 割を占め、現在も人口が増加している東京でも、2025年には1,398万人をピークに人口が減少に転じると予想(東京都発表)されており、 国立社会保障・人口問題研究所の推計でも日本の総人口は現在の約1億2600万人から、2048年には1億人を割り込み、2060年には約8674万人と3割以上も 減少する見通しとなっています。

将来人口推計

更に、内閣府が公表している「高齢社会白書」の中位推計によると、2030年には高齢者1人に対して現役世代1.8人、2050年には高齢者1人を現役世代1.3人で支える社会が到来することが 予想されています。超高齢型社会は社会保障費の拡大と共に現役世代の経済負担は一段と増す可能性があるほか、年金制度の持続性を懸念する声も高まっています。

政府は2020年頃までにGDP600兆円の目標を掲げました。現在500兆円のGDPをわずか5年で100兆円も底上げしようというのです。その柱は外国人観光客によるものですが、 年率3%以上の経済成長が無ければ達成することは出来ません。日本の経営者で毎年3%以上経済成長すると考えている人は、殆どいないのではないでしょうか? 2016年の名目GDPは対前年比で約1%の伸びに終わりました。GDPは、労働力人口(生産年齢人口のうち働く意思のある人)と労働者1人当たりの生産性のかけ算によって決まってくるため、 経済の礎となる人口の減少、そして少子高齢化という問題は、日本経済の衰退へと繋がりやすく、中長期的な成長を期待するのは非常に困難であり、今後、一段と厳しさが増すと言えます。 日本の生産年齢人口は1995年から減少に転じたため、資産バブルの崩壊を招きました。日本のGDPは将来1%程度しか伸びないと国民が予測すると、土地への投資が減って地価が下がり、 企業利益も増えないとみられて株価が下がります。そして資産バブルが崩壊していきます。1部地域の地価が上昇したとの報道がありますが、 外国ファンドを中心とした利益操作色が強いと言えるでしょう。生産年齢人口は2015年から毎年1%減少していきます。2015年7708万人は、2060年に4418万人に向かい、3290万人も減少します。 1年平均で73万人もの減少です。

一方、衰退する日本経済とは対照的に、ベトナム経済全体では10年以上の長期にわたって平均年6.5%高成長が続いており、IMF推計ではベトナム人口も2006年の8300万人から2016年の9300万人と10年で1000万人増加しています。 2025年までに1億人の大台を突破する予測です。日本とは異なり、人口増加=労働生産年齢人口増加が経済成長を更に促すことが予想されます。 活気があふれるベトナムは、 若者人口が多く、人口ピラミッドが理想的なピラミッド型となっており労働者人口という観点から考えても、経済・ビジネスの上でも大きなポテンシャルがあることがわかります。

人口推移比較 経済成長比較

近年の世界経済のけん引役となっている新興アジア諸国の成長スピードには目を見張るものがあり、中国やベトナム、カンボジアのGDPは1990年比で20倍前後、 マレーシアやフィリピンといったその他の新興アジア諸国でも4~8倍にまで拡大するなど、豊富な労働力を背景に力強い成長を続けています。 このように、世界には今の日本では考えられないようなスピードで成長を続けている国がたくさんあり、その成長の果実を享受するためには、海外投資を積極的に検討していく必要があります。

◆2018年70%の確率で財政破産論

2017年3月発売された「財政破産からAI産業革命へ」吉田繁治著によると、2018年から2021年にXデーは来ると書かれています。日本は高齢化を背景に医療・年金といった社会保障費の増加が 進むと共に、国や地方の財政悪化も続いており、日本の公債残高は2016年度末時点で約838兆円にまで拡大。 また、世界共通の基準のもとで集計される、日本の一般政府総債務残高(国、地方自治体、社会保障基金)は、2016年度末に約1277兆円と日本のGDP(国内総生産)の約2.5倍にまで到達しています。 しかも社会保障費は年3%ずつ増加します。政府の債務残高は、社会保障費の赤字44.6兆円増え続けます。これが国債の増加につながっていますから社会保障費の減額と増税が必要とされています。 しかし政治的には選挙で大敗するため打ち出すことが出来ません。これが日銀が毎年170兆円もの国債を発行して支えている理由です。 実質的な財政破たん状態に陥ったギリシャですら、総債務残高は対GDP比で1.7倍程度にとどまっており、日本が抱える膨大な借金は国際的に見ても極めて異常な水準にあるため、 ギリシャで起こった債務危機が起こることは当然予測できます。ギリシャと違って日本はEUもIMFも助けてくれません。負債が大きすぎるからです。

現在、日本の1年間の税収は約50兆円、歳出は約97兆円であり、この状況を企業に例えるならば、年商約500万円の人が9000万円の借金を抱えながらも、 毎年970万円もの出費を続けているようなもので、国と企業の違いはあるとはいえ、企業ならば数年で倒産しています。

財政破産とは、金利が上がり国債の新規発行が困難になったときに起こる政府部門の支払い不能(デフォルト)です。世帯と企業の破産ではありません。 財政破産の時は、国債価格が下がり、金利が上がるので、株価と地価が同時に暴落します。政府は予算の支払が出来ないため、年金、医療費、公務員の削減を迫られます。 当然公共投資型の企業は倒産し、超円高になるため内需型サービス産業も壊滅的な打撃を受けます。ここに40歳台以上の悲劇が生まれます。土地の価格が暴落してもローン返済額は変わりません。 両親の介護や医療費も高額になり、年金は減額になります。そして待ち受けるハイパーインフレの嵐。 そのための対策は外貨資産を持つことです。外貨資産を持っていないとどうすることもできません。その中では海外不動産がおすすめです。

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