ベトナム不動産投資の基礎知識【第9回】 ベトナム不動産投資の取引の流れと「よくあるトラブル」 今回は、ベトナム不動産投資の取引の流れと「よくあるトラブル」を見ていきます。 ※本連載は、株式会社エスパシオコンサルタント代表取締役・有馬壽志氏の著書、『ベトナム不動産投資』(あっぷる出版社)の中から一部を抜粋し、 ベトナムの不動産投資で成功するためのノウハウを紹介します。 基本的にキャッシュが必要となる頭金の支払い 1.ベトナムの現地で、不動産物件の候補を選ぶ 優先順の場合と抽選の場合がある→購入権を得る プレビルトのため、モデルルームや模型などを見て購入(建物の完成は、1〜2年後) 2.不動産購入(ローンを組めないため、現金での取引) 予約金としてデポジットを支払う(5000万〜1億ドン≒25〜50万円、1円=200ドンと換算) 即決が求められる(ビザやマスターなどのクレジットでの支払いは可能)デポジットの支払いがないと資格は剥奪される 3.7日間以内に頭金の支払い(10〜20%) キャッシュでの支払い(いったん日本に帰っている時間はない) キャッシュはベトナム通貨でのみ(市内にある両替所がおすすめ) したがって、300〜400万円ぐらいの現金の持参が必要 4.本契約書への記入(約2週間後に、サインのためにベトナムへ) ベトナム語、英語各40ページほどの書類の全ページにサイン(契約書は6冊ある) サインはパスポートと同じ筆跡で 5.売買契約の成立 以後、月約5%の割合で残金の支払い(日本からの送金は可) 一括支払いの場合には、約7%〜15%の割引(物件によって異なる) 6.内覧チェック(建物完成の約2か月前に、スケルトン状態の建物チェックもある) ベトナム現地に行って部屋を確認する クレームがある時にはこの段階で 7.鍵の引き渡し(完全に不動産が自分のものになる。) 修繕積立金の支払い、不動産登記を依頼 この段階から、管理費・水道光熱費の発生 8.内装工事の発注(自分の内装イメージをきちんと業者に伝えることが重要) 個人の好みで内装を業者に依頼(2Bedで約4億ドン、3Bedで約6億ドンの費用が目途) 不動産としての価値は、引き渡し後の内装に関わることに留意 完成予定日が遅れがちであることを念頭に予定を組む 9.内装の完成(居住や賃貸が可能になる) 不動産会社に賃貸を依頼 <株式会社エスパシオコンサルタントによる現地物件購入サポート> サポート業務 1 不動産の紹介 2 不動産物件の内見の手配 3 不動産物件に関わる通訳 ベトナムでの不動産購入の具体的な情報をインターネットや電話で問い合わせることができます。その際には、物件購入の予算、購入を希望する場所、 物件の規模、ベトナムへの訪問期日などを、あらかじめ決めてから連絡してください、 https://espa-life.com/ 海外事業部直通電話:+81-(0)3-6222-2252 エスパシオベトナム電話:+84-(0)8-6288-5103 お客様のリクエストに応じた物件をいくつか調査・検討したうえで、現地の空港やホテルなどでの待ち合わせ場所を決め、現地を案内しながら、物件の購入を サポートします。サポートの内容は、デポジット契約、頭金の支払い、本契約書締結までを行っています。 内装工事などのサポートは含まれていませんが、現地の施工業者は無料でご紹介いたします。なお、本契約で定めたサポート以外には、 別途有料ですが以下のようなサポートを行っています。 1 契約書のなどの翻訳 2 契約にかかる手続きの代行 3 弁護士事務所への依頼 4 金融機関との交渉代行 5 物件登記、賃貸付、転売の代行 5 物件登記、賃貸付、転売の代行 7 内覧、施工確認、鍵引き渡しの代行や同行 8 デポジット契約後、または本契約締結後の売主や貸主との交渉の代行 9 購入物件の売却の相談、および販売のサポート ※2015年6月時点 語学力が問われてしまうトラブル対応 海外不動産購入において一番多いのは、送金に関するトラブルです。デポジットは現地で支払うので問題ありませんが、残金を支払う際は送金から着金までに 時間がかかるため、為替変動による金額の変動があります。そのためデベロッパーが入金を確認した際に、数ドルでも足りなければ決済ができません。 足りなければ1万円近くの送金手数料を払って、再度送金しなければなりません。 また、宛先のスペルを1字間違えたために送金できなかった例や、送金してあるのに入金処理されていないなど、お金のやりとりにかかわるトラブルが 一番多くなっています。一つひとつ確認するには、銀行を辿っていかなければならず、よほど英語が堪能でないとやりとりがたいへん面倒です。 日本から送金する場合は銀行送金手数料と電信料を取られます。また中継銀行手数料も発生しますが、かならず送金人負担にしてください。 次は完成前、完成後の工事、設備等のチェックですが、コンドミニアムを初めて購入する人は特に、どこをチェックしてよいのかがわからない、 という人が多いようです。 また、当初の契約に入っている設備・内装がどこまで工事されるべきなのかの判断もしにくいので、わざわざ現地入りしてもさっぱりわからないといった人も 多いようです。施工チェックはデベロッパーの技術者が立ち会うため、説明書も現地語で説明も現地語が一般的です。 現地に不動産会社があるところから購入しないと、トラブルがあった時に対応してもらえません。 また、完成前に設計変更をする会社もあります。専有面積が増えるので追加料金を払ってほしいとか、ドアの向きやサイズを変更したいのでサインしてほしいなど、 様々なレターが届きます。レターの翻訳だけでも手間です。また、他の購入者がどう対応しているのか等の情報は、個人レベルだとなかなか入手しにくいので、 なおさら対処が難しくなります。できる限り現地に会社のある日系不動産会社を利用されることをおすすめします。 2017/05/12