ベトナムの基礎知識8

ベトナム不動産投資の基礎知識【第8回】
内覧、引き渡し、内装工事…ベトナム不動産購入時の留意点

今回は、ベトナム不動産の購入時、内覧・引き渡し・内装工事での留意点を見ていきます。 ※本連載は、株式会社エスパシオコンサルタント代表取締役・有馬壽志氏の著書、『ベトナム不動産投資』(あっぷる出版社)の中から一部を抜粋し、 ベトナムの不動産投資で成功するためのノウハウを紹介します。

内覧時に発見した問題点は、必ずその場で指摘する

契約をすませ、支払いもしました。あとは待つことになりますが、建物がほぼ完成に近づき、全体が見えてきた段階で一度ベトナムに行って建物の状態を見る 機会があります。おおよそ、完成の2か月前ぐらい前になります。ここで、壁や天井、柱、床の状態をチェックし、問題がないか否かを調べます。 これは、スケルトン状態でのチェックにもなります。

ベトナムの施工技術はかなり高く、日本人の目にも満足いくものがほとんどです。ただし、問題がある場合には、その時に注文をつけなければなりません。 完成してしまってからでは、あとの祭りです。

その後、建物が完成すると、内覧引き渡しとなります。改めて、内覧チェックをして、鍵の引き渡しとなります。この鍵の引き渡しによって、 完全に自分の物件となるわけです。

その後は、内装工事に入ります。ここで注意していただきたいのは、不動産の物件としてのデベロッパーの責任はここまでです。 この後は、各人の好みに応じて内装に取り掛かることになります。したがって、他人に不動産を貸与しようと考えている人の場合には、 引き渡し状態のままでは賃貸できないということです。日本では家具ごと引越しするのが一般的ですが、外国では家具付きの住居に引越すことが普通です。

内装費用は自己負担、希望の仕上げに準じた金額が必要

引き渡し後の内装費用は別に用意しておくことが必要です。また、内装のイメージを抱いておくのも大切です。 内装イメージは、個人の好みによって異なりますが、モデルルーム並みにしようと思えば、おおよそ2ベッド(2LDK)で4億ドン(約200万円)、3ベッド(3LDK)で 6億ドン(300万円)ぐらいを見積もっておくといいでしょう。もちろんそれより安く済ませる方法はあります。

また、内装業者に仕事を依頼するときに、自分のイメージをきちんと伝えておかないと、まったく別のデザインになってしまうこともあります。 言葉が正確に通じない外国であるがゆえに、絵にしてイメージを伝えるなど、異を尽くして説明することが求められます。その点では、建物そのものより、 内装工事のほうが気を使います。

内装工事や完成予定日は、大きくズレてしまうことが多いので注意が必要です。イメージと異なった内装になってしまったり、工事の予定が狂ってしまうことで、 ベトナムに滞在せざるを得ない日数も増えてしまいます。余裕をもったスケジュール管理で、地元の人たちとの人間関係を円滑に運ぶことが、 イメージ通りの内装をするための秘訣かも知れません。ここでも時間はゆっくり流れていることを忘れないでください。

そして、いかなるトラブルが生じても、すべて自己責任で解決を図るしかない、ということを覚えておいてください。

2LDK 1LDK

By Espacio

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